相続登記の義務化で何が変わったか
根拠:不動産登記法(法務省の案内にもとづく)/確認日 2026-08-02
実家を相続したまま名義を親のままにしている——これが2024年4月1日から法律違反になりました。 それまで相続登記は任意で、費用も手間もかかるため放置されがちでした。 所有者不明土地が全国で九州の面積を超えたことが、義務化の背景です。
義務の中身は3つ
- 不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に相続登記を申請する
- 正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象になる(金額は裁判所が判断)
- 施行日より前の相続にも適用される。 この場合の期限は2027年3月31日
最後の1つが見落とされがちです。「うちは10年前に相続したから関係ない」 ではなく、昔の相続ほど期限が先に来ます。
すぐに登記できない場合の逃げ道
遺産分割協議がまとまらないなど、3年以内に正式な登記ができない事情がある場合は、相続人申告登記という簡易な手続きがあります。 「自分が登記簿上の所有者の相続人である」ことを登記官に申告するだけで、 いったん義務を果たしたことになります。オンラインでも申請でき、 登録免許税はかかりません。
登記しないまま置くと何が起きるか
- 過料の対象になる(上記)
- 売れない。名義が被相続人のままの不動産は売却できず、 売る段階で相続人全員の協力が必要になる
- 世代が進むほど相続人が増える。放置された実家の登記には、 会ったこともない相続人の実印が必要になることがある
つまり相続登記は「罰則があるからやる」ものというより、実家を売れる状態に保つための最低条件です。 地価が下がり続けている町ほど、動ける状態を保つことに意味があります。
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本記事は制度の概要です。個別の相続については法務局・司法書士にご確認ください。